本当の国際人に育てるには

自ら興味もち、考え学び創り出す

どうすれば、将来英語圏に留学しても困らない生徒を育てることができるのだろう。ただ英語ができる生徒を育てるだけでは駄目だ!と悩んだときに、それこそ「三つ子の魂百まで」という言葉の通り、幼児から、いろいろなことに興味をもち、考える力、独創性や創造性を育てる教育を英語で行うことが大切だということに気付き、アメリカの幼児教育のカリキュラムを取り入れました。

プリスクールもキンダーガーテンも、登園すると、まず、おもちゃで遊ぶワークタイムが有ります。これはただの楽しい遊びの時間ではない、たいへん意味のある時間です。

子ども達は皆、おもちゃで遊ぶことは、もちろん楽しくて大好きです。でも先生にとっては、サークルタイム(皆が輪になって、あいさつやお天気・その月のテーマなどを学ぶ時間)のような一斉授業と違って、生徒と一対一で話すことができる貴重な時間でもあります。それぞれの生徒のレベルや家庭環境もよくわかっている先生は、その生徒に合わせた話しかけができ、生徒にとっても一対一の会話をする良いチャンスになります。

そして最も大切なことは、興味津々で遊んでいる子ども達の頭を働かせ、考えさせ、イマジネーション・クリエイティビティ・オリジナリティを育てることです。

ここで、先生たちは子供たちにいろいろな質問をします。
例えば、子どもがブロックで家らしき物を作っているとします。もし先生が、Are you ~? Do you~?と質問すれば、生徒はYes/Noとだけ返事をすれば終わってしまいます。そこで先生はWhatやHowといった疑問詞を使って質問をします。明らかにこれは家を作っているのだなと思っても、何を作っているの?これからどういう風にしたいの?と質問すれば、頭を働かせ、考えて、「~を作っているの♪こういう風にしたいんだ!」と答えることになります。
そのために、教室のおもちゃ類は、アメリカから取り寄せた、様々なブロック類やクッキングセットなどの、クリエイティブな遊び方ができるものがほとんどです。

毎回のアート・クラフトの時間もとても大切です。

日本の幼稚園・保育園での図画工作は、作品を作ることが目的で、先生が見本を作成され、それに近い物が作れれば上手だと褒めてもらえます。皆が同じ色で同じような作品を作り、技術の差で評価されます。

当校のプリスクールやキンダーガーテンのアート・クラフトにはいくつか目的が有り、その一つは、その月のテーマの内容をよりよく理解することです。言葉で学んだことを、実際に形にすることで、より具体的に把握し理解することができます。

そして創造性・独創性を育むことも大きな目的です。その為に、色は必ず何色か用意し、何色を使いたいかを自分で決めて選びます。決して上手に作ることが目的ではないので、大切なポイントを押さえてさえいれば、極端に言えば、目がお尻に付いていたとしてもOKだったりするのです。

その他に、テープをはがしたりという手指のスキル、ハサミの安全な使い方や糊の使い方を学ぶ、ということも目的の一つになります。

このように、クラスのカリキュラムには、全てに理由があるのです。

こうして子どもたちは、人間形成に最も大切な幼児期に、自ら色々なことに興味をもち、自分で考え、学び、独自の発想で創造したり、自分の考えや意見を英語で表現することを、楽しい園の生活の中で自然に身につけることができます。その後の学校生活、人生においても、しっかりとこの能力を活かし、悩んだ時には、自分で考え、常に正しい選択ができることを願っています。

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